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スウェーデンから秋の俳句をお届け

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11月に入り、関西地方ではほんのり汗ばむような暖い日がありながらも、だんだんと木の葉も色づきだし、秋が深まってきました。
そんななか、遠く離れたスウェーデンより、秋を詠んだスウェーデン語の俳句の便りが届きました。
3行の言葉にぎゅっと詰められたスウェーデンの秋の空気を、皆さんにも味わってみていただけたらと思い、ここにシェアします。

俳句を詠んだロルフ・オルソンさんは、スウェーデンのFolkhögskola(国民高等学校)でアートの教員を勤めたのち、現在はご退職され、さまざまな創作活動を行なっています。スウェーデン語で俳句を詠みはじめてからは、かれこれ40年とのこと。
(そして、この記事を書かせていただいている私は、2012年から2013年にかけて、先生の勤める学校で1年間、スウェーデン留学をしていたのでした。ロルフ先生は、私のクラス担任でした。)

日本語の意味を添えて、6句の俳句をお届けします。
ハミングするようなスウェーデン語のやわらかでリズミカルな響きは、俳句の形にぴったり合うように思いました。


Höst Haiku Dikter -秋の俳句- Rolf Olsson

Mörkare kvällar
hösten har landat.
Äntligen får vi fika

夜が暗くなる
秋がやってきた
フィーカのときだ

Höstlöven flyger
som fjärilsvingar i vinden
de eviga kretsloppen

秋の葉っぱが舞う
風に舞う蝶のように
永遠(とわ)の巡り

Trumpeter i skyn
tranan blåser fanfar
för hösten

空にトランペット
鶴がファンファーレを鳴らす
秋に向けて
ロルフ・オルソンさん
Vad är bäst
att krama en människa
eller ett träd?

どちらがいいのだろう
人間(ひと)を抱きしめる
それとも木を

Poesin flödar
ur poetens penna.
Det är zenhöst

詩が流れだす
詩人の筆から
深まる秋に

Tre korta rader
blir en hel dikt, 
när bokbladen faller

短い三行が
一つの句になる
ブナノキの葉が散る時

いかがでしたでしょうか。
スウェーデンでは、これから冬に向かってじわじわと太陽の出る時間は短くなり、暗い夜の時間がのびていきます。
南寄りのほうでも、15時〜16時頃には暗くなりはじめるでしょう。
1句目の俳句からは、そんな季節がやってきたから「フィーカをしよう」と、寒くて暗い季節を楽しむ豊かな気持ちが伝わってきます。
(フィーカ=Fikaは、スウェーデンにおけるお茶の時間。朝昼夜、職場でお家で、いろいろなところでフィーカの時間があります。)

スウェーデン語を読める方は、ぜひ原文をじっくり味わってみてください。
日本語の意味にはのせられませんでしたが、俳句特有の掛け言葉がところどころに隠れています。

Words by Hitomi

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